JPHACKSに参加した
JPHACKSという、国内最大規模のハッカソンに参加しました。
下記の3部門についてそれぞれトップ5が選ばれ、その上でプレゼンの結果トップ1になったチームには30万円が進呈されるようです。
- World Challenge
- Civic Tech
- Academic
国内5箇所で同時開催されていましたが、最寄りの東大で参加しました。
はじめて東大に行きましたが、観光名所としても機能しそうなくらいにはいい雰囲気だったと思います(土日だったので、平日の雰囲気は知りません。)
それと実は、ハッカソン初参加です。
なので、あまり他のハッカソンとの比較が上手くできていないかもしれませんが、ご了承のほど。
作ったもの
一言でいうと、話せるキャラクターがいるお化け屋敷ゲームですね。
youtubeの投稿者は今回のハッカソンでの相棒です(台湾人)。
なんで作ったのか、何が既存のものと比べて新しいのかは、上記のdevpostをご確認ください。
ちなみに、デモでの声は自分のものですが、声が死んでいます、お察しくださいw
どんな人が集まったの?
大雑把にわけると、
- 継続開発費狙い
- スポンサー賞狙い
- ハッカソンに参加すること自体が目的
以上の3つほどにわけられると思います。
- については、もともと作っていたアプリ等を事業にしたい人たちが集まっているのかなという感じでした。
- については、継続開発費を狙うほどではないけど、どうせならなにか欲しい、というモチベーションで集まっている人が多かったと思います。
私達のグループもそうでしたが、もともと3.だったのに、どうせならということで2. になった、というところも多いと思います。 - については、賞とかいいからハッカソンに参加したかった、という人達ですね。
もちろん2.との区別はなかなかわかりにくいですが、1.,2.を狙わないハッカソン常連者としては、ハッカソン終了時の謎の達成感と、胃袋に入っているのかわからないお寿司が目当てなのかもしれません。
成果物についての雑感
音声対話システム
3年前では連続音声認識使おうと思ったらJulius一択だったのですが、辞書を用意しないと音声認識の精度が大変なことになるので、雑談対話等にはまず使えませんでした。
しかし、Googleの連続音声認識を使うことが今では可能であり、時代が進んでいることを実感しました。
似たようなところだと、3年前は形態素解析等をする際には、mecabなどをインストールし、プログラムで叩く必要があったのですが、今ではgoo形態素解析サービスのように、リクエスト送るだけで簡単に形態素解析ができるんですね。
もう少し遅く生まれていたら、対話システム開発が卒論でやりやすくなっていただろうなぁ、なんて思ってしまいます。
Unity+Oculus
主に、周辺技術がまだまだ安定していないという話になりますが、それだけ新しいと思っていただければと思います。
分担として相棒がOculus周辺やってたので、伝聞ですが幾つか書こうと思います。
主に、
最近unityのバージョンを5.2.なんとかやらにアップデートしたら、突然グラボがOculusのプラグイン(?)だかに対応しなくなって、Oculusで試すことができなくなってました。
開発やデモにはUnity上で動いていれば十分だったのですが、相棒がOculusで試したい〜とずっと唸っていました。
また、VR空間上で物体に挟まれて動けなくなるなど、まだまだ謎の挙動があるようです。
(結局ハマるポイント周辺に覆いかぶさるようにオブジェクトを置くことで、はまらないようにしました。)
余談ですが、UnityがBOM付きのUTF-8じゃないと上手く出力してくれなく、ハマりました。
最初はMacとWinの間での文字コード関係で、sjisやunicode16などを疑っていたのですが...!
その他雑感
疲れたけど達成感
ハッカソンで与えられた時間が土日での30時間だったので時間が惜しく、近くのネットカフェで寝泊まりしました。
リクライニングチェアでの睡眠だったので、めちゃくちゃ疲れました。
ネカフェではじめて宿泊しましたが、やはりずっと電気がついているんですね。
それでも、自分たちのようにネカフェに宿泊するチームもいくつかはあったと思います。
(ちなみに、ネカフェに入る22:00まで最寄りのスタバにいたのですが、そこで相棒がOculus Riftをスタバに忘れるハプニングがありましたw)。
実は、ハッカソンの前日も飲み会があって(研究室の先輩の論文2本目おめでとう会)、寝る時間がほとんどなかった状況でした。
2泊で6時間しか寝れないのは流石にきつかったので、申し訳なく思いながら飲み会を先に上がっていればよかったな、と強く思います。
ハッカソンが終わった後のお寿司も美味しかったです。
個人的にはイベントの趣旨がよくわからなかった
事前の説明では、JPHACKSはかなりビジネスに関連するのハッカソンで、それぞれの部門でのトップ1を獲得した出来のいいチームに対して、継続開発費を提供することを謳っていました。
個人参加でもいいのだなと思っていたら、なんと個人参加者は必然的に誰かとチームを組まされ、開発を行うらしいのです。
この時点で、個人参加者間でも相談は予めできるのですが、ハッカソンまでに成果物を十分に作る時間は与えられていませんでした。
その一方で、チーム参加者の人たちは、もともと事業化することを目指しているのであれば、ハッカソンまでに十分な時間が与えられています。
(ファイナルへの審査基準としては、gitのログに残っているハッカソン開催中の2日分とありますが、誤魔化すことも簡単です、ある程度書いたものをコミットしないで、当日に持ち込めばいいだけです)。
兎にも角にも日本最大規模のハッカソンにするために個人参加者もどうにか拾おうとした、という感じに私には受け取られ、このイベントの趣旨がわかりにくくなったかな、という気がします。
(ちなみに、私はもし今回の相棒が見つからなく、個人参加にならざるを得なくなったら、JPHACKSへの参加はやめようと思っていました)。
もちろんこれからのファイナルに選ばれた中には、優れた個人参加者チームもあるでしょう。
しかし、少なくとも個人参加者が賞金を目指すには公平な条件設定にはなってなさそうな上に、評価基準が審判による主観的なものにならざるを得ないので、個人参加者への配慮があってもいいと思った次第です、例えば、個人参加者とチーム参加者で部門を分けるとか。
ファイナル自体はこれからなので、そのあたりもどうだったのかは、可能であればまた別に記事を作成しようと思います。
(ちなみに私達はもともとチーム参加でトップ1の賞金も全く目指していないので、別にイベントの趣旨はどうであってもいいです。ただ思っていたことを書きだしただけの、ちょっとした感想です。ちなみに相棒も同じことを言っていました(共にハッカソン初心者))
追記:先ほどファイナルを終えたのですが、ギブリー株式会社の山根さんとお話できる時間がありました。
上記について直接的に尋ねたわけではありませんが、JPHACKSのスタンスとしては次のような意見を頂いたので紹介します(口頭で大体こういうことを言っていたというだけなので、細かいニュアンスが異なっている可能性もあります)。
アメリカでのハッカソンのように大雑把なものであっても、ハッカソンを開催すること自体が大切で、アウトプットする機会を増やし、かつ作ったものに対して評価される場を作りたいと思っている。
このハッカソン開催の動機には同意できます。
私の所属する学部生も、もっと参加してほしいなと思います(そして面白いものを見せてもらいたい)。
評価の公平さについての私の勝手な解釈としては、参加者各々でハッカソンへの動機をもっているだろうから、それさえあれば十分だろうというところでしょうか。
このあたりはハッカソン慣れしている人からすると、当たり前の感覚なのかどうなのかが気になりますね。
私も仮に運営だったら、問題としてある程度提起されてこなければ、これで十分という処理をするような気がします。
運営頑張ってた
実はこのイベントに参加するきっかけとして、JPHACKSの運営会社であるギブリー株式会社の村上さんが、わざわざ田舎キャンパスまで赴いて、説明会をしてくださったことでした。
他にもJPHACKS参加〆切過ぎても、熊本まで移動してハッカソンの説明をしたり等、イベントの成功に向けて頑張っていたように見受けられます。
以上がJPHACKSについての感想となります。
そういえば、この記事を書いている途中で、スポンサー賞がいただけるとの連絡がありました、ありがたい限りです。
来週の12/12にファイナルでの授与らしいので、ファイナルのプレゼンを見る機会ができました。
またそれについての感想も(覚えていたら)書こうと思います。
では!